所長の思い


一時(20年前位)、トヨタ生産システムをよく理解せず、導入をされた会社が多くある

と思います。しかし、苦い経験で終わったところも多くあったと思われます。

私はトヨタのボディメーカーグループに在籍して、「トヨタ生産方式」について、トヨタ

の、今はみえませんが大野耐一さんに大変勉強させてもらいました。また現在トヨタ

副会長の張さんや多くの生産調査室のスタッフから、研究会等を通じて、多くのこと

を教えてもらいました。自主研究会と申しまして、1次外注数社でグループをつくり、

相互に場を変えてやっていました。

しかし、50才直前に会社を退職しまして、コンサルティング業で、多くの会社の改

善のお手伝いをしまして少し経ったころ、日本の企業はこれが当たり前の姿であり、

トヨタだけが「異常な会社」であることを初めて体感してきました。そのため、コンサ

ルティングの内容も、トヨタのシステムの手法を使いながら、考え方から近づいて

いく様に進めましたが、トヨタシステムはトヨタ,そのグループ,多くの1次〜3次

メーカーや町工場も含めた強固なシステムができているといったことにより、初め

て出来ることであると考えます。

中途半端にこの手法をマネすると、余計に会社の中が混乱してきます。トヨタでは、

生産管理の道具として「かんばん(電子かんばん)」を使いますが、トヨタ方式の裏

側にあるものまで理解しないと実現させられないばかりか、完全に失敗します。

「トヨタ生産システム」と「かんばん方式」はそれぞれに関係しますが、イコールで

はありません。皆様も十分気を付けて、導入前調査をおすすめします。最終的

には各社の独自のシステム構築が必要です。但しトヨタだからできるということ

はありません。あくまでトップの必要性の認識の中にあります。




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